Yonige style

ミニマムな暮らしに地球へのやさしさを加えて

保護犬を一度あきらめて、今の犬を飼い始めた話

わが家では、子ども10歳の強い希望により

4月末から犬を飼い始めました。

豆しばの風(ふう)ちゃん。2歳、メス。

ブリーダーさんが廃業されるとのことで、

繁殖犬として取っておかれたこの子を引き取りました。

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きっと小さいころから家に犬がいた方は、なんのためらいもなく

受け入れられると思うのですが、

わたしにとっては本当に大きなチャレンジでした。

少し長くなりますが、その経緯を書き留めておこうと思います。

 

子どもの強い要望があり、

犬を飼おうと思いはじめたのが神奈川に戻ってきた2023年の4月。

家は持ち家なので全く飼育に問題はありません。

ただペットショップで買うのには抵抗があったので、

初めて犬を飼うにも関わらず、

家族みんなで保護犬を譲り受けたい気持ちがありました。

 

何度も団体の方と会ったり、オファーしたり断られたりしながら、

数カ月経った頃、一度「この子だ!」と思った子がいて、

ご縁がつながり、去年の11月わが家にトライアルにやってきました。

わくわくして、子どもと2人楽しみに待っていました。

けれど、どうしたことか…。

家に彼が来た時に思ったよりも大きく、初めての家でも、

ものおじしない態度を見た時、

この子を受け入れることができないと思いました。

この子が本当にわたしたちを家族と思ってくれる日は、

なかなか来ないのではないかと不安になりました。

 

結局わたしは一睡もできずに朝を迎えました。

犬がいて一緒にテレビを観て、夢みたいと昨晩にこにこしていた息子。

それなのにわたしは「やっぱり無理だ、飼えない」を伝えなければならなかった。

あの日の朝のことは、今思い出しても胸が痛んで、

どうしようもない気持ちになります。

トライアル期間中だったのと、たまたま預かりさんが

近くにいてくれたこともあって、

一晩預かっただけでその子は元いたお家に戻っていきました。

(今彼は本当の飼い主さんが見つかり、幸せに暮らしています)

 

その時のトラウマで、

犬を飼うことをほとんどあきらめていたとき、

学校で子どもの調べ学習の発表を見る機会がありました。

そこには犬のことを調べ続けた彼の研究と、

理想のお散歩コースが書かれていました。

それを見て、わたしの中でもう一度

犬を飼うことをトライしてみようという気持ちが

ふつふつとわきあがってきました。

 

「できることなら柴犬を飼いたい」

という子どもの要望もあり、少しずつネットで探し始めていた時、

豆柴ブリーダーさん廃業のお知らせが目に飛び込んできました。

ちょうど単身赴任していた夫が神奈川に戻ってくることが決まって、

引越しのごたごたをさけて長崎の小浜温泉の宿に泊まっていた時のことだったのを

よく覚えています。

 

その後、一度犬舎でお見合いをしてこの子を引き取るまで…。

不安でたまらなくて、夜中に起きたり気持ちを家族にぶちまけたり、

「今なら引き返せる、やめられる、断ろう」

と何度も思いました。

わたしたちの自由なライフスタイルを知っている人からの、

不安の声や柴犬の性格への不安を感じることば…。

責任の重さ、旅が自由にできなくなることへの不安、費用…。

世間の人はなぜこれほどまで普通に犬を飼えるのだろう?

と思うことばかりでした(笑)。

 

結局、風ちゃんを予定通り迎い入れたのちも、

家族がいろいろな不安を受け止めてくれて、

育児不安のようだったわたしの気持ちはどんどんおちついていきました。

 

犬の風ちゃんはというと、

かなりのびびりでほぼ初めはケージから出てこず。

ドッグトレーナーさんに何度か来ていただいて二人三脚で歩み、

日に日に人に家族に慣れていく風ちゃんを見て、ようやく家族の一員と受け入れられるようになりました。

 

1か月たたないうちに、

この子が抱っこ大好きな子だということがわかりました(笑)。

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今は、すきあらばこんな状態になって寝ています。

無駄吠えしない、かんだりしない、人が大好きなすごく良い子です。

たまにそそうをしてしまうことがある(特に和室で)し、

朝は5分ぐらいだけなぜかハッスルしてしまって暴れん坊になるし、

トイレトレー外でトイレをしちゃうこともある。

けれど、こうして安心しきっている様子をみて、家族になったなあとようやく思えるようになりました。

 

これを書いていて思ったのは、

以前の子を受け入れた時に無理をしなくてよかったなと

心から思ったのです。

上手く言葉にはできないけれど、

やっぱり生き物同士だから相性のようなものがあって、

それが前の子とはちょっと違っていたのだと思います。

 

犬を飼わないという選択肢も、もちろんあったと思います。

けれど子どものおかげでチャレンジできた、新しい生活。

風ちゃんを大切にして、過ごしていきます。

 

ちなみに、この子は猫みたいな行動が多くて、

なぜか犬なのにいくつかの写真が、iphoneのカテゴリーでは猫に分類されていました(笑)。

 

長い文を読んでくださってありがとうございました。