わが家から車で40分ほどの大好きな温泉は、
朝5時からやっています。
地元の方が多い温泉ですが、変なローカル・ルールもなく、
旅行者でも気軽に入れる、とてもいい温泉。
午後の時間に行くことがほとんどで、
早朝に行ったことがありませんでした。
いつか朝いちばんの時間に行ってみたいと思っていて、
春分の今日、行ってきました。
家を出たのは4時20分。
車も少なく、明かりすらほぼない道をひたすら走って。
真っ暗な道の中、いちごのハウスが明るく輝いていたり、
道路に他の車が来ると怖くないな、と思ったり、
いつもとは雰囲気の違う早朝の道を走って、
温泉にたどり着きました。
真っ暗な中、すでに駐車場には5台ほど車が停まっているも、
入り口の明かりはついておらず、
番頭席には誰もいない。
でも中からはすでに入浴中の元気なおじちゃんたちの声。
真っ暗な中券売機でいつものように入浴券を買い、
入ってみると女風呂はおひとりだけ。
「今日はちょっとぬるいよ。今良くなったよー。」
とやさしく声をかけていただき、
朝1番のお風呂を楽しみました。
出る頃にはいつもの番頭さんも、いつもの席にいらして
明かりもともされていました。もう顔なじみなので、
「今日はまたえらく早いねえ―」
と驚かれました。
願いがひとつかなった、うれしい朝。
自分のやりたいことは、こんな風に少しずつでもかなえられる。
それが「朝1番のお風呂に行く」という小さなことだとしても、
かなったことを忘れずにいたら、
いつかきっとたどり着きたいところへ
行ける気がするのです。
下の車を停めたところまで歩いていたら、
どこかから元気なおばちゃんたちの声。
窓が全開の温泉の女湯から聞こえる声でした。